東大生というレッテルは、苦労することも多い。
数日前、現役東大生が書いた記事がバズっていた。
「東大なんて誰でも入れる」なんて言われるけど、実際は中学受験、大学受験において凄まじい時間、費用、労力をかけて、ようやく東大に入れるのだという自身の経験を書き綴った渾身の文章だ。長文なので、全部読むのは大変かもしれない。
親に叩かれるほどの経験は無いけれど、多くの東大生が受験に労力を費やしているのは確かだ。勉強しなくても合格する天才タイプもいるけれど、あまり見たことがない。東大生の大部分は努力で合格を勝ち取っているのだ。
そして、この記事を受けて東大OGの記事もバズっていた。
これは東大に入るのも大変だったけど、東大を卒業してからの方が大変なんだという悲痛な叫びである。
タイトルだけ見ると東大蔑視かと思いきや、そうではない。逆に東大以外の人から東大生であるがゆえに差別的な扱いを受けるという悲しい話なのだ。
「東大出身です」と言うと周囲や上司の目つきが変わり、ちょっとしたミスにつけて「これだから東大は・・・」「東大なのに、こんなことも出来ないの?」と喜んで指摘される。東大出身であることは伏せるか、自虐的にならなければ生きていけない。
最近すっかり心地良く生きているので忘れていたけれど、そうだった。東大生レッテルというのは本当に面倒なのだ。
仕事における東大生レッテルの影響
「東大生レッテル」は「特別なことをしなくても優秀に見られる」というプラスの効果と、「(勝手に抱かれているイメージの)期待を下回ったときは、過剰に落胆される」というマイナスの効果がある諸刃の剣となっている。
不得意なことが少ないタイプの東大生ならば特に問題はないが、不得意なことがあったり、少しドジっ子要素のある東大生だとマイナス効果が発揮されやすい。
また同僚から一方的にライバル視されることも多く、仕事がやりづらいといったマイナス効果もある。
恋愛における東大生レッテルの影響
「優秀な女性との交流を望むハイスぺ男性からは好まれる」プラス効果と、「大多数の男性からは敬遠される」マイナス効果がある。
マイナス効果の「大多数の男性からは敬遠される」というのは想像に難くないだろう。自分よりも優秀な女性(実際に優秀かどうかは別として)に対して、男性は身構えてしまうものだ。恋愛対象ではなくライバルとして見られることも少なくない。
プラス効果の「優秀な女性との交流を望むハイスぺ男性からは好まれる」。これはさらに期待ギャップが生じやすいもので、(勝手に抱かれているイメージの)期待を下回ったときには過剰に落胆されるためマイナス効果に転じる恐れを孕んでいる。
東大女子と結婚について(過去記事)↓
普通である東大生の悲劇
東大生と一口に言っても千差万別。
いわゆる世間一般の「東大生」のイメージと合致している人間だけではない。実際に優秀な人たちもいるが、ものすごい優秀というわけではない普通の人も多い。
普通層に属している東大生は、その自覚を持っている。自分よりも遥かに優秀な同級生を見て圧倒され、「あぁ自分は普通なんだな」と挫折感を覚えているのだ。
東大生レッテル。有難いやら、有難くないやら。