東大女子の戯言

仕事、子育て、婚活、副業、思ったことを徒然と。

圧倒的スピードで成長する人と、普通の人。

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いまの仕事は正直に言って楽だ。

 

 

 

一緒に働いている人は性格が良くて穏やかな人が多いし、オフィスも綺麗。

 

 

 

難点は「ちょっとヒマ」というくらいで、その他は快適だ。

 

 

 

子どもが熱を出して急な休みを取っても問題がないし、みんな優しい。

 

 

 

そんな快適な社会人生活を送っている訳だが、たまに頭の中に甦るセリフがある。

 

 

 

「そのままじゃ、何者にもなれないよ」

 

 

 

同級生との偶然の再会

 

 

 

 


卒業してから3年、2社目の就職を目前にしていた頃のこと。

 

 


街中で大学の同級生Rとばったり再会した。

 

 


コンサル会社に勤務し、志高く、全力で仕事に没頭しているようだった。

 

 


その頃のわたしは、周囲が年収やステータス等、ちっぽけなことを夢として語る姿を見てウンザリしていて、大学時代の友人たちへの懐古の気持ちが芽生えた時期でもあった。

 

 


久しぶりに会った同級生との話は刺激的で大変面白かった。賢くて、優秀で、それでいて今も全力で成長しようとしている。将来は間違いなく大物になるだろう。

 

 


近くで成長を見ていたいと思った。自分自身で成長することができなくても、成長していくのを支える立場になることができたら・・・なんて甘い妄想もあった。

 

 

 

優秀で向上心の高い人が近くにいると自尊心を削られていく

 

 

 


一緒にいたらポジティブなエネルギーを貰えるだろうと思っていた私だったが、その考えとは裏腹に、どんどん気持ちが削られていった。

 

 


2社目の会社にて成果が出せず、上司との人間関係に悩んでいた私は、その悩みを同級生Rにこぼした。

 

 

 

今思えば、普通の女性と同じく、ただ話を聞いて「大変だね。がんばってるね」と言って欲しかったのだと思う。

 

 


実際に返ってくるのは、冷静な分析とタフな解決策の提示だった。コンサル業を生業としている人はプライベートでも同じ対応をしがちである。

 

 


ちなみに解決策は、「いま辞めるとダメという評価のまま逃げることになる。ここから歯を食いしばってでも成果を出して上司からの評価を上げてから辞めるべきだ」であった。

 

 

 

「そのままじゃ、何者にもなれないよ」

 

 

 

それは勿論、正しい。

 

 


しかし、現実として実行不能なのである。

 

 


正論と現実とのギャップをまざまざと突きつけられることは、傷口に指を突っ込まれて更に傷口を広げられているようなものであった。

 

 


会えば会うほど、自尊心が削られていって、自分は何もできない無価値な人間だと思うようになってしまった。

 

 

 

優秀な人は圧倒的なスピードで成長していく

 

 

 

 


同級生Rは、仕事も自己学習も全力投球なので、あっという間に先に進んでいく。

 

 


「大学の同級生でもさ・・・成長しようとしている奴と、そうでない奴で、差がついてくるよな。

 

 


10年経ったら、今みたいに同じステージでの会話はできなくなるんだろうな・・・なんて思うよ」

 

 


ふと漏らしていた言葉。

 

 


そうか。同じように圧倒的なスピードで成長しないと一緒にいることはできないんだな。

 

 


容易に想像できる10年後が、とても切なかった。

 

 


10年後の答え合わせ

 

 

 


成長スピードの違いから、全く会わなくなって、10年ほど経った。

 

 

 

その結果どうなったか?

 

 

 

やっぱり私は何者にもなれてない。

 

 


でも、何者かになりたかったか、というと、良く分からない。

 

 


優秀な同級生たちが、大きな仕事を手がけているところや、メディアに露出しているのを見たときは、ちょっぴり羨ましくはなるけれど。

 

 


メンタル脆弱で甘ったれの私が世界を股にかけてバリバリ働くキャリアウーマンなるためには、自分にウソをつき続ける必要があるように思う。

 

 


いまは自分にウソをつく必要はないし、自然体で生きている感覚がある。

 

 

 

同級生Rはどうなったか?

 

 


今も猛スピードで成長し続けている様子。

 

 


メディアに取り上げられる姿も見られるし、実名のSNSのフォロワー数は2万人を超えているようだ。

 

 

 


素直に尊敬する。

 

 

 


予言はそのまま未来となったけれど、世の中は「何者にもなれない」人のほうが圧倒的に多くて、そのことが呪縛となって苦しんでいる人も多いのかもしれない。