中学受験で子どもを追い詰める親たち。
みなさんは「教育虐待」という言葉を聞いたことはありますか?
教育という大義名分のもと、子どもを不適切に扱うことを意図しているそうです。
中学受験において親が子に過度なプレッシャーを与えるような状況などは最たる例でしょう。
包丁で脅されながら勉強する子どもたち
2016年、中学受験をめぐって父親に包丁で刺されて亡くなった小学校6年生の男の子がいました。
父親は有名私立中高一貫校の卒業生。
「自分と同じ中高一貫校に進学させたい」という願いは、いつしか狂気と変貌し、子どもを死に至らしめる結果になってしまいました。
非常に痛ましい事件ですが、このように明るみにはなっていないものの、多くの家庭で「教育虐待」は発生しているように思います。
親からの期待に応えて東大に合格した子ども
しばらく前に「東大を舐めてる全ての人たちへ」というNoteを公開していた現役東大生もいました。
中学受験では親から実際に暴力を受けて過剰なプレッシャーを受けたそうです。
中学受験では志望校には合格しなかったものの、大学受験では逆転すべく再度猛勉強し東大に合格。
「東大に合格するのは必用な努力は生半可なもんじゃないんだよ!!!」という魂の叫びが綴られていました。
彼自身は「親に虐待された」という認識はないようでしたが、記事を読んで「これは教育虐待」という感想を抱いた人は多かったことでしょう。
子どもを医者にさせたい親たち
わたしの同級生にも、「親から包丁を突き付けられて勉強した」という女の子がいました。
彼女の親は開業医。
中学受験では幸いにも第一志望の私立中高一貫校に合格しました。
ほっとしたのも束の間、次は医学部に進学するための大学受験が待ち構えています。
彼女からは「成績が悪くて親に殴られた」「親が包丁を出してきた」「うちの親、頭オカシイよね」という話を良く聞きました。
ストレスからか、家では過呼吸になったり、パニック障害のような症状が出ることもあったようです。学校にいるときのほうが安心できる様子でした。
それでも大学受験も無事に成功して、私立大学の医学部に進学することができたようです。
医学部に進学できていなかったら、どんな仕打ちを受けていたのか分かりません。
「子どものため」ではなく「親のため」
幸いなことに私は親から勉強のプレッシャーを受けたことが一切ありません。
たまたま巡りあわせで都内進学校を受験することになりましたが、そもそも両親は中学受験も考えていなかったそうです。
でも周りには、親から強いプレッシャーを受けている子が多かったように思います。
「子どものため」と言いながら、「親の見栄のため」にプレッシャーをかけているだけなんじゃないの・・・
そのように第三者としては思いますが、渦中にいる当事者は気付かないのかもしれません。
東大卒業生は子どもを東大に進学させたいか
いざ自分が親の立場になってみても、まだ子どもの中学受験や大学受験についての具体的な感情は湧いてきません。
「自分と同レベルの中高一貫校に進学してほしい」
「東大もしくは医学部に進学してほしい」
強くは認識していなくても、気付かぬうちに願望としては胸に抱えているのかもしれません。
その願いが歪んだ形として現れやしないか、それは自分でも分かりません。
願望が叶わなかったときに「なんで?」と思ってしまわないか。
まぁ、自分自身は出身高校や大学に恩恵を感じている部分が少ないので、そこまで躍起にならないかもしれませんが・・・。
10年後、どうなっていることやら。
教育虐待は「親の受験に対する無理解」が主要因
10年後のことを考えていたら、はてなブログ TOP で面白い記事が紹介されていました。
「中学受験の一体なにが難しいのか」
「教育虐待は『親の受験に対する無理解』が大きな要因を占めている」
ということが分かりやすく解説されています。
「あー、なるほどな」と思えるはず。
(このように上手にポイントを押さえられる能力うらやましい…!)
10年後は自分が中学受験をした時代よりも難易度は高そうだし、子どもに理想を押し付けないように気を付けようと思う次第でした。