国家公務員になるには? 国家公務員のなるまでの流れを紹介するよ。
「日本という国を良くするために働きたい!」
「国家公務員として働こう!」
そんな素晴らしい志を持った方へ。
ありがとうございます。どうか、その心にある炎を燃やし続けてください。
とうの昔に卒業してしまった私ではありますが、国家公務員になるための方法や内情について紹介する記事をいくつか書いてみたいと思います。
今回は、シリーズ第1弾!
「国家公務員になるための方法」をご紹介します。(いつまで続くかは不明w)
国家公務員になるまでの道のり
国家公務員は新卒入省が普通です。たまに中途採用も行っていますが、かなりのレアケース。ということで、ここでは新卒入省を前提に紹介します。
新卒入省の場合、以下の過程を経ることになります。
① 国家公務員試験(第1次 選択式筆記)
② 国家公務員試験(第2次 記述式筆記)
③ 国家公務員試験(第2次 討議 面接)
④ 官庁訪問
国家公務員試験を合格すると、国家公務員試験合格者名簿に載ることになります。3年間有効ですので、合格した年だけではなくても官庁訪問をしても良いことになります。
例えば、大学4年で合格しておいて、その年では官庁訪問せずに大学院に進学し、大学院を卒業する年に官庁訪問をするということも可能となります。
国家公務員の試験区分
専門試験は、どの試験区分を選ぶかによって変わってきます。試験問題が変わるだけじゃなくて、どの省庁に入れるか、どのような出世ルートに乗るのかも大きく変わってくるので、選び方は大事。
「法律」「経済」「政治・経済」は入省できる省庁も限定されないし、出世ルートに乗りやすいのは間違いないと思います。「工学」「農業水産」などの技術職は入省できる省庁も限定されるし、出世しづらい傾向にあります。
国家公務員試験(第1次)
時期は4月下旬です。
第1次試験は選択式の筆記試験。内容は、基礎能力試験と専門試験の2つ。
基礎能力試験は30問、専門試験は40問となっています。試験区分によって合格点はマチマチです。5割を切るものもあれば、9割近くとらないといけない試験区分も…。
基礎能力試験は、判断・数的推理と言われる算数のような問題が16問、国語、英語の読解問題が8問、生物、化学、物理、地学、日本史、世界史、地理…等が6問。
中学受験や大学受験を経験している人だったら、ちょっと勉強しておくくらいで問題ないと思います。
専門試験は試験区分によります。ライバルが多い「法律」「経済」だったら専門学校に通った方が確実でしょう。「工学」「農業水産」などの技術職は先輩に過去問をもらって対応しておけば良いでしょう。
国家公務員試験(第2次)
時期は5月下旬~6月中旬です。
学部卒と院卒で異なります。学部卒は、専門試験、政策論文、面接。院卒は政策論文の代わりに政策討議(グループディスカッション)となります。
民間の採用試験でグループディスカッションや面接に慣れておくと有利ですね。
官庁訪問
時期は7月頃です。
どの省庁の採用試験を受けるかは自由ですが、試験区分によって入りやすいところ、ほぼ無理なところがあります。
「法務」「経済」など汎用性の高い試験区分の場合、省庁同士が採用活動のライバルとなりますので、他省庁の訪問を制限されます。あらかじめ希望の省庁は絞っておきましょう。
官庁訪問では先輩職員が勤務中に時間を調整して面接の相手をしてくれます。
私が訪問した際は1日7人くらい先輩職員にお会いしました。みなさん忙しいので、おひとり15分くらいだったと記憶しています。
単純に考えたら2時間もあれば十分ですが、官庁訪問の日は朝から夜まで拘束されることを覚悟しておきましょう。
単純に面接する先輩職員の都合で遅くなっていることもありますし、他省庁への訪問を制限する意図もあります。
また、実際に国家公務員として働くとしたら夜12時を過ぎて働くのは当たり前の世界ですから、その耐性があるのかを試しているのかもしれません。
官庁訪問の大部分は待機時間となりますが、他の受験生との交流を深める機会でもあります。受験生同士の会話にも人事チェックが入る可能性は大なので、ぶっちゃけトークは禁物です。
官庁訪問でのプレゼン
わたしが入省した省庁は、官庁訪問のなかに政策プレゼンの場も設けられていました。
事前にパワーポイントで資料を作成し、当日は発表と質疑応答です。卒論の発表みたいでしたね。私は発表するのが好きなタイプだったので楽しかったです。
一方、質疑応答で厳しい質問が飛んできたと思われる他の候補者(女性)は発表後に涙ぐんでいました。
結果的に合格していましたが、発表中に泣いていたら確実に落ちていたでしょう。
国家公務員の採用内定
時期は9月頃です。
卒業する年の秋頃になって、ようやく内定が出ます。国家公務員になるための道のりは意外と長いですね。
この時期になってから「内定なし!」という状況になるのは心理的ダメージが大きすぎるので、国家公務員を目指す人は民間からの内定も得ておきましょう。プレッシャーが全然違いますからね。
また都庁などの地方公務員を並行して受けている人は多かったです。
国家公務員よりもワークライフバランスに優れていて働きやすそうですね。
まとめ
国家公務員の仕事を紹介するシリーズ第1弾「国家公務員のなるための方法」について、ご紹介しました。
ざっくりとイメージは伝わったでしょうか。
将来、国家公務員として働きたいと考えている方に少しでも役立てば幸いです。
シリーズ続編をお楽しみに!(笑)